西金沢から南東へ、直線でおよそ4キロ。丘の上にのぼると、金沢の市街地の向こうに日本海の水平線が見えます。大乗寺丘陵公園です。入園も駐車場も無料で、金沢市が指定する15の「眺望点」のうち2つがこの公園のなかにあります。

22.5ヘクタール、標高差83メートル

大乗寺丘陵公園は金沢市長坂町・山科町にまたがる総合公園です。面積は22.5ヘクタール(約7万坪)。標高差83メートルの丘陵地に広がっています。

金沢市の説明によれば、この公園は市南部の丘陵地の緑を復元し、将来に継承するために整備されたものです。「市民の森づくり」として郷土種を植樹し、50〜100年後に丘陵地を森に帰すという長い計画のもと、敷地の約4割が生きものの生息空間となるビオトープ林になるとされています。

公園というより、これから森になっていく途中の土地、という言い方のほうが近いかもしれません。

いつ開園したのかは、今回調べた範囲では確認できていません。金沢市の公式ページにもWikipediaにも開園年の記載がありませんでした。

眺望点が2つある公園

金沢市は、山並みへの眺め・見下ろしの眺め・通りの眺め・見晴らしの眺めを味わえる場所を「眺望点」として指定しています。記事執筆時点で15か所。そのうち2か所がこの公園の中にあります。

眺望点場所
眺望点14大乗寺丘陵公園 芝生の丘
眺望点15大乗寺丘陵公園 見晴らしの丘

芝生の丘は園内中腹にある約13,000平方メートルの芝生地です。なだらかな斜面から金沢の街並みを見下ろせて、寝転がって空を見上げるための場所でもある、と市のページは書いています。

見晴らしの丘が眺望点15。市街地の街並みと山並み、そして条件がよければ日本海の水平線まで見渡せるとされています。

一年じゅう何かが咲いている

この公園の面白いところは、花木の種類の多さです。金沢市が公開している数字を並べると、こうなります。

花木規模見ごろ
つつじ5品種 約13,000株4月下旬〜5月初旬
あじさい43品種 約6,400株6月下旬〜7月中旬
つばき62品種 約120本12月下旬〜3月中旬
うめ13品種 約65本3月上旬〜中旬
さくらソメイヨシノ約30本・ヤマザクラ約130本4月上旬〜中旬
はぎ2品種 250本8月〜9月
紅葉27品種 約100本10月〜11月

つつじ園だけで約16,500平方メートルあります。そしていまの季節、9月に見ごろなのはハギです。ミヤギノハギとヤマハギが250本。派手さはありませんが、夏の終わりに行くならこれが目当てになります。

行き方と時間

駐車場は上部165台・中部130台・下部155台の計450台。すべて無料で、大型バスも停められます。

項目内容
所在地金沢市長坂町・山科町地内
利用時間4〜9月 8:00〜19:00/10〜3月 8:00〜18:00
休場12月29日〜1月3日
入園料無料
公共交通北陸鉄道路線バス「円光寺」バス停から徒歩約15分
車金沢駅から約25分、金沢西ICから約30分

園内下部には見晴らしハウスという管理棟があり、休憩や雨天時の待機所として使えます(4〜6月・10〜3月は9:00〜17:00、7〜9月は9:00〜18:00)。同じく下部には5,700平方メートルの多目的グラウンドもありますが、雨水調整池を兼ねているため使えない日があるとのことです。

西金沢駅から「円光寺」へ乗り換えなしで行けるバス路線があるかどうかは、今回の調べでは確認できていません。おでかけ前に運行状況とあわせてご確認ください。

「大乗寺」の名前について

公園の名前は、近くにある曹洞宗の名刹大乗寺に由来します。この寺、もとは野々市にあったものが江戸時代に金沢市長坂町へ移ってきた、という長い引っ越しの歴史を持っています。そのあたりは大乗寺はもともと野々市にあったに書きました。

西金沢から少し足をのばす先としては、川沿いを行く犀川緑地とはまた違う種類の景色です。あちらが平地を横に伸びる緑なら、こちらは縦に登る緑ということになります。

参考