金沢市無量寺の白鳩神社では、秋祭りの日に加賀獅子が舞います。朝6時に始まり、夜7時ごろまで、神社から商業施設、町内へと一日かけて回る祭りです。今年(令和8年)は9月20日に行われました。
無量寺は西金沢駅から北へ、地図で見て6キロほど。徒歩圏ではありませんが、同じ金沢の西側に残る祭りとして取り上げます。
白鳩神社という神社
石川県神社庁の登録によると、白鳩神社の概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 金沢市無量寺ナ93 |
| 祭神 | 応神天皇 |
| 氏子区域 | 金沢市無量寺 |
| 社格 | 明治14年に村社に列格 |
| 近年の節目 | 平成28年に本殿・拝殿を改築 |
| 宮司 | 大野湊神社の宮司が兼務 |
創建の年ははっきりしていません。由緒には「創立年月の明記を欠く」とあり、そのうえで天平9年(737年)の創建と伝わるほか、貞観年間(859〜877年)に勧請したとも記されています。どちらも伝承で、諸説あるうちのひとつ、という扱いです。
「白鳩」という社名の由来は、石川県神社庁の由緒には書かれておらず、今回の調べでは確認できていません。
無量寺という地名
地名の無量寺は、平凡社『日本歴史地名大系』によると、かつてこの地にあった寺院の名に由来するといいます。正中2年(1325年)の文書にすでに村名が見えるので、少なくとも700年ほど前から使われている名前です。
「殺し獅子」と呼ばれる加賀獅子
金沢の獅子舞は、金沢市の指定無形民俗文化財になっています(昭和40年11月3日指定)。金沢市の説明では、特徴は次の3つです。
- 大きく豪華な獅子頭
- 三味線・笛・太鼓の囃子方がすっぽり入る、大きな蚊帳
- 棒振りが棒や太刀などの武具を持ち、最後に獅子を討ち取る
この最後の場面があるので、金沢の獅子舞は「殺し獅子」と呼ばれています。棒振りの所作には武術の技が取り入れられているとされます。
起源ははっきりしていませんが、江戸時代後期に大きく増え、慶応年間の卯辰山天満宮の建立の祭礼では、各町が競って獅子舞を繰り出したと記録されています。
今年の秋祭り
加賀獅子保存協会が公開している令和8年度の活動スケジュールでは、白鳩神社の秋祭りは次のように載っていました。
- 日時:令和8年9月20日(日)6:00〜19:00頃
- 内容:獅子舞を奉納、町内を巡回
- 演舞場所:白鳩神社、アピタタウン、無量寺町内
- 団体:無量寺町加賀獅子保存会
神社に奉納するだけでなく、近くのショッピングモールのアピタタウン金沢ベイ(無量寺4丁目)にも獅子が回ってくるのが、いまの無量寺らしいところです。同じスケジュールを見ると、この日は福久町や吉原町でも秋祭りの獅子舞が予定されていました。
来年以降の日程は、加賀獅子保存協会や金沢市が公開するスケジュールでご確認ください。
西金沢まわりの神社については、三者三様の由来 — 西金沢まわりの3つの神社にまとめています。米泉町の米日吉神社も、あわせてどうぞ。