北陸で育った人なら、たぶん一度は食べている揚げあられ「ビーバー」。あの菓子がつくられている工場は、西金沢駅から南へ歩いていける場所にあります。しかも、製造風景を店の中からガラス越しに眺められる。

金沢彩匠(かなざわさいしょう)——北陸製菓の本社に併設された直営店です。

この記事で紹介するのは金沢市押野にある店舗です。「押野」は金沢市と野々市市の両方にありますが、こちらは金沢市側です。詳しくは押野はなぜ金沢市と野々市市に分かれているのかをどうぞ。

店の中から工場が見える

金沢彩匠がオープンしたのは 1997年(平成9年)。北陸製菓の本社工場に併設する形でつくられた直営店です。

見どころは、店内の大きなガラス窓。その向こうがビーバーの製造ラインになっていて、揚げたてのあられが流れていくところを見ることができます。工場見学というと予約して団体でぞろぞろ、というイメージですが、ここは買い物のついでに立ったまま眺められる。

ただし、訪問したタイミングで工場のラインが動いているとは限りません。見学を目当てにする場合は、事前に電話で確認しておくのが確実です。

店には北陸製菓の商品がひととおり並びます。ビスケット、カンパン、クッキー、そしてビーバーの各種フレーバー。ここでしか買えない品もあるとされています。

毎月18日には「ビーバーの日」というイベントが開かれます(18日が水曜の場合は19日)。

ビーバーは、もともと北陸製菓の菓子ではなかった

意外に知られていないのですが、ビーバーを最初につくったのは北陸製菓ではありません。

年できごと
1970年ビーバー発売
2013年9月それまで製造していた福屋製菓が経営破綻
2014年8月北陸製菓が引き継いで販売を再開

一度は店頭から消えかけた菓子を、同じ金沢の会社が拾い上げた——という経緯です。

名前の由来もはっきりしています。北陸製菓によれば、1970年の大阪万博・カナダ館に展示されていたビーバーの人形の歯と、あられを2本並べた形が似ていたことから付いたもの。ちょうど発売と同じ年の万博です。

中身は北陸産のもち米に北海道産の昆布を練り込んだもの。富山産の白えびを使った「白えびビーバー」など、派生商品も増えています。

押野に工場ができたのは1967年

北陸製菓そのものの歴史は、菓子より少し長い。

  • 1918年(大正7年)— 金沢市堀川町に「日本あられ株式会社」として設立
  • 1925年(大正14年)— 社名を北陸製菓に変更、ビスケット類の製造を開始
  • 1967年(昭和42年)— 金沢市押野に新工場が完成
  • 1997年(平成9年)— 直営店「金沢彩匠」オープン

押野に工場が来たのは1967年。押野村が金沢市に編入されてから10年ほど後のことで、西金沢駅の周辺が農地から市街地へ変わっていった時期と重なります(→西金沢駅の歴史)。

行き方とお店の情報

住所金沢市押野2丁目290番地1
電話076-243-7155
営業時間10:00〜18:00
定休日水曜・木曜、年末年始
駐車場普通車10台
アクセスJR西金沢駅から徒歩15分ほど/北陸自動車道 金沢西ICから車で約11分

定休日は情報源によって記載が分かれています(「水曜のみ」としている観光サイトもあります)。ここでは公式サイトの記載を採りました。営業時間・定休日は変わることがあります。おでかけ前にご確認ください。

西金沢駅から向かうなら、西金プリンスロードとは反対の南側へ。歩くと15分ほどですが、途中はふつうの住宅地です。菓子だけ買いに行くなら車のほうが早い。ただ、駅から歩いて「このあたりでビーバーがつくられているのか」と思いながら着くのも、悪くない道のりです。

参考